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正義の味方
子供だった頃、特撮ものが好きだった。画面の中を縦横無尽に駆け回り、悪い奴らをやっつけるヒーローが大好きだった。彼らはいつだって正義の味方で、必ず悪役を打ち倒す。おどろおどろしい見た目のヒール達はその人並み外れた力(といっても彼らが人間であることは少ない)をもって正義の味方達を一度は追いつめるのだが、そういった番組にお決まりのパターンで、結局は負けてしまう。変身なんか待たずにヒーローに攻撃しないのは彼らの正義なのだろうか、なんてよく幼心に思ったものだ。悪には悪のヒーローがいるって誰かが言っていた気がする。
俺はヒーローが好きだった。それがこの世界において良いものであっても悪いものであっても、自分自身の中で筋を貫き通すその姿が好きだったのだ。
それは随分と昔のことだけど、時々俺はそんな子供時代のワンシーンを思い出す。テレビの真ん前に座って画面を見つめては思っていた。俺もこんな風になりたいと、大人になったらきっとこんな風になれるのだと思っていた。
俺が「悪役」に転じてもう何年になるだろうか。昔はそう言えば躍起になって「正義の味方」を目指していたこともあるのだけれども、多くの人間が目指す方向がそちらだということに気付いた途端すっかりそれは止めてしまったから、もう随分長いはずだ。(大方の場合物事はは離れた方が観察しやすい。)それが顕著に他人に認識されるようになったのは不本意ながらあの化け物のせいなのだけれども、今となってはそれは俺にとって良いことだったのではないかと考えたりもする。
口に出すのも不愉快だが、あいつは生まれながらの「ヒーロー」だった。驚異的な力を持ち、子供の頃から周りの人間から畏怖され、彼ら独特の孤独を持つ。
そんな男に俺は真っ向から対峙した。そう、唯一の存在である対極の位置に俺は立ったのだ。
俺の夢が叶ったかどうかなんて今や俺に尋ねる人間はいない。だってそれは誰の目にも明らかなことだからだ。
今日も今日とて俺はあいつと戦う。あの男を殺したいだとか、単に邪魔だからだとか、いろいろ理由はあるが一番の理由は俺が「ヒーロー」だからということに他ならない。
「正義の味方ってのも楽じゃないよねえ。」
そう言って笑う俺の表情はきっと、画面の向こうの彼らの姿とそっくりだ。
俺はヒーローが好きだった。それがこの世界において良いものであっても悪いものであっても、自分自身の中で筋を貫き通すその姿が好きだったのだ。
それは随分と昔のことだけど、時々俺はそんな子供時代のワンシーンを思い出す。テレビの真ん前に座って画面を見つめては思っていた。俺もこんな風になりたいと、大人になったらきっとこんな風になれるのだと思っていた。
俺が「悪役」に転じてもう何年になるだろうか。昔はそう言えば躍起になって「正義の味方」を目指していたこともあるのだけれども、多くの人間が目指す方向がそちらだということに気付いた途端すっかりそれは止めてしまったから、もう随分長いはずだ。(大方の場合物事はは離れた方が観察しやすい。)それが顕著に他人に認識されるようになったのは不本意ながらあの化け物のせいなのだけれども、今となってはそれは俺にとって良いことだったのではないかと考えたりもする。
口に出すのも不愉快だが、あいつは生まれながらの「ヒーロー」だった。驚異的な力を持ち、子供の頃から周りの人間から畏怖され、彼ら独特の孤独を持つ。
そんな男に俺は真っ向から対峙した。そう、唯一の存在である対極の位置に俺は立ったのだ。
俺の夢が叶ったかどうかなんて今や俺に尋ねる人間はいない。だってそれは誰の目にも明らかなことだからだ。
今日も今日とて俺はあいつと戦う。あの男を殺したいだとか、単に邪魔だからだとか、いろいろ理由はあるが一番の理由は俺が「ヒーロー」だからということに他ならない。
「正義の味方ってのも楽じゃないよねえ。」
そう言って笑う俺の表情はきっと、画面の向こうの彼らの姿とそっくりだ。
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