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来神時代
※来神



折原臨也の成績は決して悪くない。それどころかテストの成績ではいつだって上位に名が連ねられていたし、臨也自身勉強は嫌いではなかったから(真面目だとかそういうのではなく、彼は単に知識を頭に入れる作業が好きなのだ)小学校や中学校の時には、図らずとも「優等生」の称号を欲しいままにしていた。
中学の頃彼と同級生であった岸谷新羅は臨也のそんな姿に頻繁に首を傾げ、「君、とても今つまらなそうな顔をしているよ」とテスト用紙を眺める臨也自身に言ったことがあるほどだ。

――しかし高校に入った今ではどうだろう。
新羅は隣で神妙な顔を取り繕っている臨也をちらりと見ながら考えた。
ーー昔だったらこうして教師に呼び出されるなんて頭にも浮かばないようなイイコだったのに、今の君といったら!
自分も呼び出されて並ばされていることなんて新羅はすっかり忘れているみたいに、彼は口の端を小さく持ち上げた。
不意に臨也の視線が新羅に向けられる。何笑ってんだよ、とその目は言っている。別になんでも、と肩を竦めて返してやると、やれやれと臨也も同じ動作をした。それがおかしくて笑いをかみ殺すために反対側に向けた視線が今度は静雄とぶつかって、もうどうしても声を抑えきれなくなってしまった。静雄の顔は泥だらけで、そして臨也も、その隣にいる門田も、そうして新羅自身もどろどろだった。
「高校生にもなって、」
教師が怒っているんだか呆れているんだかわからないような声で言っている。しかしもうその声は彼らには届いてはいない。笑い上戸の新羅がくすくす声を上げ始める。そして少し手を伸ばして隣で後ろ手に組まれていた腕に触れると、そこから伝染したのか臨也も笑いを堪え始める。始め怪訝な顔でそれを見つめていた静雄も俯いて肩を震わせ始め、いつの間にやら門田もその仲間に入っていた。
何がおかしいのか、何がそんなに楽しいのか。彼らにだってわかってはいない。
「お前等はもう高校生なんだから、少しは自覚を盛ってだな、」
教師が盛大に眉を寄せるのを見て、臨也はもはや抑えることもなく声を上げた。
「だって先生。俺たち高校生だから。」


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